成り切るから忘れるへ、
先日、住職は成り切ることは入り口と説明された。
眠る時、眠るぞ眠るぞと床についても、羊が一匹と数えても、そのことを忘れなければ、眠ったと云えない。
いくら坐禅をしても、自分が坐禅をしてることを忘れなければ、坐禅したと云えない。
過去も消え、未来も消え、今に溶け込み、また私も消えている。それでも「ある」 世界がある。自と他が一体化した世界。
成り切ろうとする私は、寝床につこうとしている私、そして眠ることを忘れる境地、生きていて死んでいて、死んでいて生きているような境地。
「今ここ」に、もう「私」はいない。
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