今世と来世の境目、三世両重の因果、
夜が明ける時、夜と朝の境目はわからない。
四季が巡る時、春から夏、夏から秋に移ろう時、その境目に気づけない。境目は重なり合っている。
飛び上がる時、しゃがみこんでからしか飛び上がれない。下がる力と上がる力が重なり合っている。太極拳の達人である住職の言葉。
人生も80才くらいとすれば、前半の40年は前世が続き、残りの40年は既に来世が始まっている。
三世が重なり合って切れ目ははっきりしていない、生も死も同じ。死は、いつのまにか気づかない移ろいと同じ。
三世両重の因果に、肉体を問題にしない永遠性を想う。
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