映画、花のように、あるがままに、
最近見た在日コリアン舞踏家ぺ・イフアさんのドキュメンタリー映画の縁に感謝した。
20才で父は募集と云う名の強制連行で韓国から来日、奴隷のような生活を生き抜いた。その娘は佐藤孝子と云う名を止めて舞踏家ペ・イフアとして咲き始めた。
この映画は告発型のドキュメンタリーではない。奴隷のように扱われた日本なのに彼女のお父さんは怨みを超えていた。
家族愛の強さが人類愛に昇華され、優しさと強さが、見事に伝わって来る映画だった。
異国の風にそよぐ花は、ここに根を張り、舞い踊る。
お父さんが強制労働をさせられた宮崎県のダム工事現場を訪れ、ペ・イフアさんは、山に向かって、アボジー(お父さん)、と大声で叫んだ。
韓国人は皆、アリランを歌う。そして皆、二番になると泣いて歌えなくなると云う。
それぞれの過酷な人生を想う。
故郷の三池高校の先輩の映画監督・港健二郎さんの最新作との縁であった。