塩と砂糖の不思議、
今月は、塩と砂糖の不思議や、身体の大きな動物の肉ほど腐り難いことなど、面白い発見をした。
―「食中毒を防ぐ、家庭の調理新常識」(久保田徹・現代書林)から抜粋-、
1, 塩は諸刃の剣の万能薬、
* 生体の水分は”細胞水(細胞の中の水)”と、細胞の間の隙間にある”自由水”の2種類。
* 細菌は、自由水の中でしか生きていけない。 塩で食品を保存するのは、この自由水を抜き出し、細菌を死滅させたり、不活性にすること。
2、 酢は細菌を金縛りにするマジシャン、
* 酢は細菌の活動を抑える。強酸性、強アルカリ性の中では,細菌は死滅する。
* 酢は強い酸性: 梅干し、ラッキョウ、ピクルスなど。
* コンニャクは強いアルカリ性: コンニヤクが腐った話は、先ず聞いたことがない。
* 肉や魚の日持ちは、生きている時の身体に比例して良くなる。身体が大きいほど酸性に傾く。
* 腐り難い順番に並べると、鯨→牛→豚→大型魚→鶏→中型魚→小型魚→ 貝の順。
3、 山葵(ワサビ)と生姜(ショーガ)は、細菌の分裂を阻む作用あり、抗菌性、
酢飯と山葵を鮨に使う意味。
4、 砂糖は、人に甘く、細菌には苦い、
糖度が増すと水分活性が少なくなり、細菌は生きて行けない。
果物が野菜より日持ちする理由。
5、 乾燥は、菌に死刑判決を下す、人間の強い味方、
細菌が増殖できる水分を無くすことで、腐敗を防ぐ。
6、 中華料理は炎の料理、食中毒防止から発達した、
7、 船乗りはアルコールに強い伝説、
60度以上のアルコールは殺菌力を助け、食中毒を防ぐ。
昔、幽霊船を作ったのは、船乗りの食中毒のせいだった。
アルコールは食中毒からの自衛手段だったとも云える。
(25度程度のアルコールでは、殺菌効果は少ない) 以上
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