ベランダに仰向けに横たわるアブラ蝉の亡骸、
今朝、目が覚めるとベランダにアブラ蝉が仰向けになって死んでいた。
よくぞ私の家にたどり着いてくれたと想った。
蝉は私の子供時代の想い出そのもの、いつも蝉に、心がドキドキするロマンを感じる。私が蝉が好きなことを知って、蝉が私のそばに近づいてくるようにさえ想う。
昨日、夜、道で仰向けに死んでいる蝉を見つけ、近くの茂みに移してやった。
いつの間にか秋、夏は終わりましたよ、と蝉に伝えて貰っている気がする。思いっきり鳴き、力の限り鳴き、バタンと仰向けになって死ぬ蝉。
潔く、まるで、母の人生のように想う。ベランダで潔く仰向けになって死んでいたアブラ蝉を、たまらなく愛おしく抱く。
Comments