マズロー欲求段階説、お金の無力さを説く、
マズローの欲求段階説は、昔、会社の人事部で働いたことのある私には、耳にタコができるほど、聴いた米国心理学者の有名な説である。
人間の欲求には、段階があって、(1)生理的欲求、(2)安全欲求、(3)社会的欲求(集団欲求)、(4)承認欲求(認められたい)、(5)自己実現欲求(あるべき自分になりたい)。 と段階を踏んで、欲求が変化して行くと説く。
米国プリンストン大学が、45万人を、2008年~2009年にかけて年収と幸福度を調査したら、何と、年収と幸福度は、約1000万円までは比例したが、その上の収入では、その比例関係は、見られなくなったと云う。
マズローの欲求段階説の基本的な欲求段階の(2)までは、お金が威力を発揮するが、その後(3)以降の高度な人間の欲求には、お金は、効力を発揮しないと結論づけたのである。
また、人間は、一度豊かな暮らしをすると、貧乏になっても借金してでも、昔の贅沢な習慣を続ける人間の行動、脳の馴化(じゅんか)と云う作用があることも指摘されていた。
全く、私の、お金に対する哲学を理論的に検証してくれた様で、内心、小躍りするほど嬉しかった。
私は、お金は、料理(人生)に対する醤油(お金)と同じと思っている。 醤油(お金)は、料理(人生)に絶対必要だが、かけすぎると料理(人生)をダメにしてしまうとまで、ちょっと過激に想っている。
お金に振り回されない生き方をすることが、成熟とか人格とか、生きる姿の美学、仏性にまで通じると、私は想っている。
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