赤ちゃんの寝顔が心に浮かんだ日、
昨日、早朝、ブログを書き終わった後、イスラム国人質の後藤健二さん殺害のニュースを知った。交渉の経緯から、私はその事態を覚悟していた。
今朝、奥さん、お母さんのコメントがニュースに出ていた。「彼は素晴らしい二人の子供の父親であり、世界中の人々の友人であり、愛する私の夫でした」と、お母さんは、「健二は旅立ちました。憎悪の連鎖にならないように祈ります」と。
生まれて3ヶ月の女の子の赤ちゃんの寝顔を、たぶん見て出発しただろうことを、私は想った。もう一人は2歳の男の子。たぶん抱っこしながら、話かけ、逞しく育つように願ったことだろう。
世界には、苛立ち、怒りのエネルギーに押し流された人々も時折生まれる。ヒットラーとナチスドイツ、連合赤軍、オーム真理教、白人至上主義(KKK)なども。最近のヘイトスピーチも同じエネルギー。
人間の三毒(怒り、貪り、無知)は、放置されて肥大化すると、極端な悲劇をもたらす。その三毒に対抗するのが修行・精進であると私は想う。「本来、人は仏であるのに、何故そんな酷い行動をしてしまうのか?」が、修行のテーマであることを、住職から度々聴いて来た。
ヒットラーは必ず反作用を受ける。ヒットラーがもし我が子なら、抱きしめて殺すか、一緒に串刺しになって死ぬか、それが修行するもののテーマであると想う。
それでも、台風が勢力を弱めて行くように、怒りのエネルギーが消え去ってしまう日が必ず来る。
後藤健二さんは、ナイフを当てられた時、静かに目を閉じたと云う。彼は、日本にいる時、よく太田区の田園調布教会に通っていたことも後で知った。キリスト、マザーテレサ、ガンジー、ネルソンマンデラなどを想い出した日でもあった。