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February 20, 2015

働くことの美、愛おしさ、

昨日夜、仕事関係の会食の後、夜10時くらいJR東神奈川駅に降り、改札への階段を上がろうとすると、上の方から、まるで何か騒ぎでも起きてるような声がして、何かと確かめてみたら、「パンのお休みサービスです。ぜひお立ちより下さい。」と、白いコックさん姿のパン屋さんの女性が、20%引きの看板を持ち、叫ぶように、パンを宣伝していた。

その一生懸命な姿に、私は心打たれて、パン屋さんに入った。明日の朝、食べる朝食にと、レーズン入りのパンを求めた。

パン屋さん姿の若い女性が、信じられないような大きな声を出して、通行客に呼びかけている。 ただ、その姿に、何か、とてつもない愛おしい感情が呼び出されて来るようだった。

子供時代に、私は、一生懸命に働く親や、大人達の働く姿を見て来た。そして、その女性を、もう自分の娘だと、擬えて考えると、それだけで、目頭が熱くなった。

そうして稼いだお金の価値は、じっとして株の値上がりを待って稼いだお金とかとは、全く異質であろうことも感じた。

少ないお金でも、家の店の手伝いを兄弟・姉妹でしながら稼いだ、少ないお金でも、みんなで一緒に食べるささやかな幸せ、あの豊かさ、あの暖かさは、寧ろ、神の祝福だった。

あのパン屋さんの女性は、こんなことを、ある通行人が思って通り過ぎたとかは、たぶん気付かないだろう。

ただ一生懸命に働く人の姿に、神を感じながら、感動しながら通って行った通行人の私。

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