所縁(ゆかり)の地の旅、
人生で、深い関わりのあった人の所縁の地には、自然と行ってみたくなるものである。その地に立つことで、その空気を吸い、その人の人生を、身体で感じられるような親しさが湧く。
両親が人生の重要な、苦難の時代を過ごした旧満洲の地に立った時、両親の人生の全容が繋がって見えて来たような気がして、両親と気持が一体化したような安らぎを覚えた。両親の故郷、満洲、そして私が記憶に残る両親と過ごした時間の場所、どんな気持でどんな生き方をしてどんなに一生を送ったのか、輪郭がわかる気がして、私には、無言の、示唆を与えてくれている。それは優しさと、生きるエネルギー。
今回、大晦日は、私は、奈良・三輪の万直し旅館に泊まり、大神神社の御神火を見ながら年越しをした。住職の育った故郷に、もう3回、足を運んだ。 三輪を知ることで、住職の話が、色々な場面が、映像として浮かんで来るようになった。
私は、これからも、色々な、私の人生の所縁の地の旅を続けることで、自他不二の世界を拓いて行きたいと想う。