至道無難(しどうぶなん)、唯嫌揀択(ゆいけんけんじゃく)
「至道無難(しどうぶなん)、唯嫌揀択(ゆいけんけんじゃく)」, 達磨太師から数えて三代目・三祖大師の"信心銘"の冒頭の言葉は、天城の禅道場・"一灯禅林"の早朝の空気の中で、何度も唱えた言葉。
「道に至るのは、決して難しくない。ただ、好き嫌いさえやめれば」。
何万巻の経典を読破しても、真理は、単純にして美しい世界だと想った。
"好き嫌い"は、"私"の証拠、修行は"私"を消して行く作業。
自と他が別れていること、好き嫌いの苦しみが、即ち"生きる苦しみ"。
"至道無難、唯嫌揀択"を、今朝も蝉の声を聴きながら噛み締める。
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