泥の中の蓮の花、武士道と仏性、工藤俊作中佐、
昨日、夜、12チャンネルで、工藤俊作中佐(1901~1979)と云う軍人のエピソードを報道していた。1942年3月、南方スラバヤ沖で、撃沈した英国駆逐艦の乗り組み員422名を、命を賭して救助した話であった。 勝者が敗者を気遣うことを武士道は教えていると云う(惻隠の情)、工藤俊作艦長は、太平洋戦争の真只中、軍律を忘れて、敵の将兵を、命を賭して救助したのだ。
彼は、捕虜となった敵兵に向って、敬礼をして、「君達はよく戦ったと」労ったと云う。そして、無事に、ボルネオの病院へ送り届けたと云う。この工藤艦長の行動は、大本営に知られたら、大問題になり、彼は処分される行為だったと云う。
乗り組み員の生き残りの人が証言している、「我々は、彼に従いました。男が男に惚れていたんです。」
この話を知った、上官の南雲中将は、困ってしまったが、これが知れると、工藤が非国民として非難されると恐れ、この件は、世に出ることはなかったと云う。南雲中将は、それでも、工藤がやったことは正しかったと云ったと云う。
その後、助けられた英国人のフォール卿が、死ぬ前に、絶対に、工藤中佐の墓にお礼をと、2003年と2008年に来日され、全てを語ってくれたと云う。
またその後、今朝、インターネットで検索すると、http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogdb_h18/jog458.html、 私は、感動で嗚咽した。
戦争と云う泥の中の蓮の花を想った。 武士道の中にも、仏性を見た。工藤中佐は山形出身、工藤中佐の墓に、私も、是非訪れて、花を供けたいと想う。
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