か細い声で、「パパ、パパ」と呼んでいた"りくちゃん"5才の餓死、
5才の仏さまの話を知った。
神奈川県・厚木市のアパートで斎藤りくちゃん(11年前、当時5才)が白骨化した死体が発見された。
トラック運転手の父親は、週に1日、2日しか帰らず、"りくちゃん"は、ガリガリに痩せてしまったと云う。
父親(現在36才)の供述によると、死亡に気づく一週間前、「立ちあがることも出来ず、か細い声で、"パパ、パパ"と呼んでいた。 その場にいるのが恐くなり、1時間も一緒に居られず、家を出た」とのことが書かれていた。
私は、その声を、想像すると、いたたまれなくなった。
悲惨な人の中に神はいると、住職からも何度も聴いて来た。 人間の醜さ、罪を一身に受けいれて逝った りくちゃんのことを想った。 イエスキリストの悲惨な姿も想った。
"りくちゃん"は、薄れて行く意識の中で、「パパ、パパ」と、呼べただけでも、幸せだったかも知れない。
人は、気づかないだけで、それぞれに罪がいっぱい溢れている。
それを、優しいお父さんだと思って、「パパ、パパ」と呼びながら死んで逝った"りくちゃん"は、仏さまだったと想う。
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