勝敗に拘わらず、ワールドサッカー、
ブラジルW杯で、日本は1次リーグで敗退となってしまったが、今回のW杯には、勝敗に拘らないエピソードが、私は感銘を受けた。
コートジボアールの主将ドログバ選手は、国民的英雄で、2002年から続いていた南部・北部の内戦を止めた男であった。 反乱軍・前大統領派が北部(イスラム教徒) 、政府軍・現大統領派が南部(キリスト教徒)で、激しい内戦が続いていた。
内戦のさなか、彼の活躍によって、コートジボワールは2005年、ワールドカップの出場権を手にします。 ドログバ選手は、チームメイトと共にカメラの前で跪き、 国民に訴えました。 「私たちは共通の目的に向かって、 様々な民族が共存してプレーできることが証明されました。 人々は団結できます。どうかお願いです。武器を捨てて、選挙をしましょう」. それがきっかけになって、一週間以内に、戦闘が止んだと云う。
旧日本代表監督のオシム氏がまとめあげて、今ブラジル大会に初出場をしたボスニア・ヘルツゴビナのチーム。90年代の民族紛争で死者20万人を経て、国内では今も根深い対立が続く。かつて敵だった者どうしが、協力してゴールを目指した。
サッカーが、こんなにも、民族の悲惨な対立の融和を助ける力にもなっていることに、私は驚いた。
勝敗は、ベストを尽くしたのなら、どちらでも好い。
平和な国で、ビールを飲みながらの勝敗への拘り、熱狂の裏に、そんなシーンがあったことが、私には、何百倍も印象的に想う。
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