2010年秋閉館・ホテルアソシエ名古屋ターミナルの感動、
1974年創業のJR東海の、名古屋駅前のホテルは、長年の赤字で苦しんでいたが、2000年、JR東海の労組出身の柴田秋雄氏が総支配人となって、その神がかり的な人間尊重主義経営で、従業員の士気を上げ、見事な黒字企業に変身した。従業員の生き生きした仕事ぶり、納入業者の生き生きとした協力、お客さんの感動、10期連続の黒字を記録した。 日本一泊まりたいホテルとも云われた。
2010年9月30日、名古屋駅前の再開発で、閉館を余儀なくされ、36年間の営業に幕は降りたが、ホテル・アソシエ名古屋ターミナルは、人々の心の中に、「神の館」の様な光を放っている。
柴田は、自分を除き、188人の従業員一人一人に、再就職先を探し、卒業証書を読み上げ渡した。
柴田は苦しかった再建の頃の苦労を想い出すが、賃下げを要求して来た組合は初めてだったと述懐する。「我々の給料を一割カットすれば、何とか黒字になるでしょう」と、組合に云われた時の感動。
そんな幸せな体験をした社長がどこにいるでしょう。 従業員全体が家族であった。
2010年9月、たまたま、大阪へ行く途中の映像記者が、名古屋のホテルに面白い支配人がいると聞いて、名古屋に立ち寄り撮影した、閉館までの最期の10日間のドキュメンタリー記録の映画を見た。
そこには、光がある。 自他一如がある。
私は、ホテルアソシエ名古屋は、歴史に残る名古屋の誇りだと想う。
私が、一番泊まりたいホテル、心の中で想像する「ホテルアソシエ名古屋ターミナル」。
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