宮沢賢治Day、釈迦生誕祭、
昨日、愛宕・青松寺の花祭り(釈迦生誕祭)で、宮沢賢治の作品の一人芝居(高見のっぽさん)を初めて見た。
"雪渡り"は、狐と子供の暖かい関わりの話。狐は人間の猟師のワナにかけられたりしても、人間に徳(美味しい本物のお饅頭をくれる話)をもって返す話。
"注文の多い料理店"は、腹ペコの猟師2人が、森の中のレストランに入り、何か食べようとすると、帽子を脱いで下さいとか、上着を脱いで下さいとか、色々な注文を受けて、結局、自分達が食べられそうになった(山猫の)料理店の話。人間は、いつも自分が中心で、何かを食べようとするが、自分が食べられようとする立場に気づかされ、ハッとする物語。
"狼森(おいのもり)と笊森(ざるもり)、盗森(ぬすみもり)"は、村の祭りの情景が好い。盗んだ人にも、かばおうとする山の神の声が好い。村の平和の情景が浮かぶ。私は、子供の頃、寝床で父から聴いた烏天狗の話の村の祭りばやしの音まで想い出した。
のっぽさんは、NHK"できるかな"とかに20年以上に亘って出演していた人、初めてお会いしたが、慈愛のオーラのある人であった。宮沢賢治の故郷の岩手県の森・青空・高原・森の小動物の写真のスクリーンにも、ただ感動した。
パフォーマンスが終わって、120人くらいの会場で、のっぽさんの歌・掛け声で、狼森の歌を歌う時、前から4列目の端っこに座っていた私と目があって、私に「わっしょい」と大きな声をかけて下さいと頼まれてしまった。私は、のっぽさんの歌に合せて、「わっしょい」と大きな声で、声をかけた。
昨日、午後、東京愛宕は、雷も鳴った。お釈迦様の生誕を祝って、"竜が空に昇って行きます"と寺の人が解説した。帰りに、出口付近でのっぽさんが、お客さんの見送りもしていた。また、のっぽさんが、私を見付けて、ありがとうございましたと云ってくれた。私は思わず、合掌した。
お釈迦様、生誕祭の日、それは、宮沢賢治のメルヘンの日でもあった。
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