余命2 週間、 ミジンコの場合、それが一生、
先日、ジャズミュージシャンの坂田明さんの趣味・ミジンコの研究の映像を見ながらの講演で、ミジンコが生まれてから寿命が約2週間と聞いた。
人間の小腸の絨毛細胞の寿命は24時間、赤血球は120日など、想い出した。 人間は、平均寿命80数年など云うが、それは、人間の身体全体として見た場合の話。 60兆の細胞には、それぞれに細胞毎に寿命がある。
人間にとって、あと2週間の命とか云えば、凄い悲しみの印象であるが、ミジンコに取っては一生の長さ。
人間を構成する細胞(個別の生物)も、数日から骨で7年など、バラバラな寿命を持ち、それらが集まって、人間と云う個体の寿命を、また構成している。
そう考えると、余命1年とか、余命数カ月とか言葉の持つイメージが変わる。
私の赤ちゃん時代の細胞は、物理的には既に跡形もなく消えて、今の私は、何度も生まれ変わって来た自分であることを想う。 鏡の中には、自分にそっくりの似た人が、何回か造り換えられて来ている姿がある。
そのように、色々な長さの寿命の生命があり、長くても、短くても、「今」と云う瞬間に於いては平等。
「今」と云う一瞬の輝きが、永遠の輝きのようにも想えて来る。
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