道元禅師・「修証義」の響き、心の中にこだまして、
「菩提心を発すと云うは、己れ未だ度(わた)らざる前に一切衆生を度(わた)さんと発願し営むなり」、自分のことは後回しにして、他が救われればと云う考え方。
「若し、菩提心を発(おこ)して後、六趣四生(ろくしゅししょう)に輪転すと雖も、其の輪転の、因縁、皆、菩提の行願(ぎょうがん)となるなり」、若し菩提心を起したならば、例え色々な生き方を繰り返したとしても、悟りへの修行の道となる。
「たとえ、六趣四生に輪転すると雖も、」と云うくだりが、もう絶対大丈夫の世界に足を踏み入れたような感覚になる。
六趣:地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上、
四生: 胎生(哺乳類)・卵生(鳥・爬虫類・魚)・湿生(昆虫)・化生(幻覚・幽霊)、
修: 学ぶこと、
証: 実践すること、
道元禅師は、人それぞれの持つ"仏性"は、「修(しゅう)せざれば現われず、証(しょう)せざれば得ること無し」と云われた。
Comments