母であり、武士であり、神であった父に守られて、夏音(なつね)ちゃん
北海道湧別町で、暴風雪の翌朝、3月3日朝、雪に埋もれて亡くなっていた漁師の岡田幹男さん(53才)は、仰向けに横たわった娘(9才)夏音ちゃんに覆い被さり、凍死しているのが見つかったと云う。
両手を、夏音ちゃんの身体の下に回して、10時間以上も抱きしめ、寒さから守るような状態だった。
自分の体温を分け与えるように被さっていたお父さん。夏音ちゃんが苦しくないように、呼吸する隙間を空けたままの姿勢で亡くなっていたと云う。
一昨年にお母さんも亡くなり、父と子の二人暮らしだったとのこと。
亡くなったお父さんは、母でもあり、守り通した武士でもあり、神様の化身でもあったと思う。
夏音ちゃんは、決して命を無駄にはしない人になる。
お父さんにとっては、今生の別れになったとしても、娘への最高のプレゼントが出来ことだろうと、私は確信した。
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