1945年、北海道・東北占領を救った、占守島(しゅむしゅとう)の戦い
一昨日の夜、勉強会で、「8月17日、ソ連軍上陸す(新潮文庫)」の、ノンフイクション作家・大野芳氏の講演を聴いた。
昭和20年(1945年)8月17日、日本が無条件降伏をした終戦の日の2日後、千島列島の最北の島、占守島に、ソ連軍の大部隊が来襲。日本軍の白旗を無視して、大攻撃を加えて来た。ソ連軍は、北海道・東北も占領を目論んでいた。
敵の降伏後の領土拡張は認められず、戦争継続中ならば得た領土は正当性を主張出来る原則から、ソ連軍は、降伏した日本軍の白旗を無視して戦争を継続、一気に樺太、千島を占領に着手した。そこに、敢然と挑んだ日本軍がいた。カムチャッカ半島から雪崩れ込むソ連軍に徹底抗戦した日本軍がいた。
池田戦車隊長は、残った20輌の戦車隊を前に、「諸氏は今、赤穂浪士となりて将来に仇を報ぜんとするか、白虎隊となり、玉砕をもって民族の防波堤となり、後世の歴史に問わんとするか」「赤穂浪士たらんとする者、白虎隊たらんとする者は手をあげよ」と訓示したと云う 。全員がオーと喚声をあげたと云う。「これより全軍をあげて、敵を水際に於いて撃滅せんとす」。戸惑う中央指令部を押し切って、池田は全軍に命令を下した。
こうして、ソ連軍は進軍を阻まれ、北海道・東北占領計画は頓挫して、9月2日、ミズーリ艦上での降伏文書調印が終わった。
これは、歴史の勉強などではない。私の命、人生で、知っていなければ、私の命を、十分生きたことにはならないと思った。 私は、今も、白虎隊の少年達に守られて生きていることを想った。
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