下田の水仙、爪木崎、
下田は、函館と共に、1854年日米和親条約で開港された港。長い鎖国の終焉の地であり、新しい日本の誕生の地でもある。
その下田の、爪木崎に、大海原を見下ろす丘陵に群生する野生の水仙、その白い小さな花は、冬の厳しい潮風の中、咲き誇っている。その数、300万本とも云われ、広大な海の蒼に映えて、その清楚な美しさの光景は、見る人を立ち止まらせる。私も、昨日は、天気に恵まれた連休のなか日、駅のポスターなどで、2年前に訪れた水仙の光景を想い出し、出かけた。
水仙の丘陵のなかに、記念碑があり、詩が書いてあった。「抱かねば、水仙の揺れ、止まざるよ」、小さな、かよわな水仙が、風に揺れている光景は、何か手をさしのばしたくなる。
水仙の控えめな、白に、近くにアロエの橙色の花が、アクセントをつけている。丘の上には、白い灯台。
ペリー艦隊も、爪木崎を越えて、下田の港に入った頃、この水仙は見えたのだろうか?
今日も、水仙は、岬に早春の訪れを告げている。
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