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November 03, 2012

哀しみと再生の里、長野県・下伊那郡の秋の絶景、

週刊誌に、"絶景・日本遺産・秋たけなわ紅葉の峡谷と天空の里"として、長野県飯田市の、南アルプスと伊那山地に挟まれた峡谷の里の秋の光景の写真が載っていて、魅入ってしまった。

長野県・伊那郡は、私の母が、戦後、満洲から引き揚げて来て、満洲で子供が亡くなったことを、結核療養所で死の床にあった夫に報告に行った場所。そこは、死別した夫の故郷であった。終戦直前に病気療養のため内地に返された夫と離れて、満洲にまだ残っていた母と子供は、満洲で終戦の混乱に撒き込まれてしまった。

引き揚げ後、九州から長野まで、汽車の席もないままで、母は長野へ行ったと云う。長い旅の末、やっと療養所で、夫と再会、満洲の収容所で子供が亡くなったことの報告をする時、泣き崩れただろうと思う。子供を死なせてしまったことを夫に詫びたと云う。

その長野県・伊那郡は、私はいつも気になっていた場所。

その、"日本のチロル"のような秋の絶景の写真に、見惚れてしまったのは、そんな私の心の背景の理由。

母が、病床にあった夫との今生の別れをした場所、そして再生の場所。

まるで、その絶景は、哀しさと、生きる力を、共に携えたような、人生の絶景のようにも見えた。

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