"尖閣列島は日本古来の領土"の古来とは、1872年、
孫崎亨氏(元外交官)の著書、「日本の国境問題」(ちくま書房)を読んだ。
日本が琉球王国を強制廃止して、琉球藩を設置したのが1872年。それまでは、尖閣は、日本の明確な領土ではない。尖閣が日本領になるのは1872年以降のこと。
歴史的に、琉球が日本領でない時期に、尖閣が日本領であることはない。
米国政府は、尖閣は、日本領でも、中国領でもなく、中立の立場を取っている。
北方領土は安保条約の対象外(安保条約は日本が管轄している地域が対象)。竹島は、米国は韓国領として扱っている。北方領土も竹島も、米国は日本領として守ることはない。尖閣においても中立の立場。
孫崎亨氏の本を読んで、政治・マスコミの扇動振りに驚く。最大の国益のために、国民に冷静な思考をさせないところが、寂しき限り。
国民はいつの時代も、余り、知らされず、場合によっては、戦争に突き進むことの愚かさを想う。
政治家発言、教育、マスコミ報道は、これらのポイントとなることに触れないで、国民に思考能力がないかのように、ただ、「尖閣は、日本古来の領土であり、中国との間に領土問題は存在しない」と刷り込んで行く。
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