背後のものを見る力、それは五感六識を超えた世界、
人間の真の生命は智恵から出来ている。智恵とは、精神(大海・汝はそれなり)と物質(波)を同一と考える力。
自分(波)のことを考えるからビクビクして生きる。自分が無ければ、びくともしない。
無知で生きてる人は死。智恵ある人は死なない。
全て、森羅万象を二力の作用で見る力量、これが大極を見る力。「晴れて好し、曇りても好し、富士の山」。
善と悪を見るのでなく、善と悪が生まれる前、即ち善と悪の背後にあるものを見る力。"ニワトリと卵"を見るのではなく、"ニワトリと卵"の背後にあるものを見る。
五感六識で見ている世界は実在ではない、それはカルマ(業、即ち、印象・気分)が見ている世界、実在は別にある。
背後を見る力、これが智恵。善も悪も自在に存在する。即ち、「春は花、夏ホトトギス、秋は月、・・・・」。
そして、話の最後に、「解決できぬ苦しみを、持たねば、真の祈りはできない」と云う住職の言葉に、私は圧倒された。
昨日の住職は、ヴィヴェーカナンダの"働きの秘密"について話をして下さった。私は、聴きもらさないようにメモを取った。仏性とは、背後にあるものを見る力だと思った。びくともしない安らぎは、背後のものを見る力。
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