旅の日は、朝風呂と、朝の散歩、座り込んだ畑の畦道の想い出、
旅は、沢山の小さな驚きが散りばめられて、旅の後も、時折、その情景が浮かんで来る。
先日、熊本へ旅した時の玉名の畑の中の旅館。早朝の朝風呂の後、静まり返った旅館のロビーを抜け、外へ出ると、もう草の香りと、川の土手の風景。
ゆっくりと、遠くの山々、畑、を眺めながら、畦道を歩く。
畦道は好い。とにかく好い。しゃがみこんで、目線を低くして、畦道の先を眺めると、何か"大地と、我が道"のようなものを感じて、心が安らぐ。
遠くに、子犬を連れて散歩してる人などは見えるが、周りに人影は無い。そんな時、私は、畦道に座り込んで、暫く、その大地の感触や、草の香、見える風景を楽しんだ。チョロチョロと灌漑の水の音も。畑の上空には、ピーチク・パーチクと小鳥の声が忙しかった。小鳥は、夜が明けたら、もう、その時間から働いていたのだろう。
自分と云う存在を、畑の畦道の中で感じると、昆虫も、草の葉も、土も私。