黄砂の恵み、アムール川の恵み、三陸海岸の大漁場へと注ぐ
昨日は、パシフィコ横浜で開催されたミキ健康セミナーで、宮城の牡蠣養殖業の環境運動家・畠山重篤さんの話を聴き、禅に通じる深い気づきに絶句する想いだった。
畠山さんは、「森は海の恋人」と云う本も書かれ、最近国連のフォレスト・ヒーローと云う世界で5人の栄誉を受けられた方である。牡蠣養殖の漁師であって、漁師の森を作られたり、森が豊かな漁場を造ることを、実践されて来た。
森林の栄養素が川に流れ込んで、プランクトンを育て、それで魚達が育つ。16本の川が流れ込む東京湾は、鹿児島湾と同じ面積であるが、東京湾は鹿児島湾の30倍の魚が採れるとのことを聴いてびっくりした。鹿児島湾は、火山が生み出した湾で、海は綺麗だが、東京湾とは栄養素が全く違うとのことだった。
黄砂は、日本に飛散する時、一緒に、大切な栄養素・鉄分を運んで来てくれるとのことにも私は唖然とし、自分の今までの偏った見方を恥じた。
また中露国境のアムール河は4500キロあり、その周りの森林面積は日本の国土の5倍の広さ、広大な湿地帯もある。その広大な、アムール河沿いの森から流れ出した鉄分(フルボサン鉄)は、魚介類のエサのプランクトンを大量に生み出す。その大自然の栄養分が、オホーツク海を越えて、三陸海岸の大漁場を造る源にもなっているのだと聴いた。男鹿半島の北の漁場で、日本の漁獲高の半分以上は採れるのだと云う。
中国の黄砂と、ロシアのアムール河の森林・湿地帯の恵みに、日本は、こんなに潤って生きて来たのに、自分一人で頑張って生きて来たと想っている。全てが繋がって、優しく包まれて、安らぎの世界に導かれた。気づかなくて、ごめんなさいと、自分の無知を恥じた。そして、全ての存在が繋がっていると云う、「増上縁」のことを想い出した。
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