インド渾身の「神の詩」、バガヴァッドト・ギータ、
先日、住職は、たった一冊だけ、無人島に本を持って行けるとしたら、私は、バガヴァッド・ギータ(インド古代の戦乱時代の詩)を持って行くとおしゃった。
マハトマ・ガンジーは、生前しばしば苛酷で、混沌とした日常にあって、繰り返し襲う悲劇と失望落胆に遭遇したその時を振りかえって、後年、次のように述べている。
「私は、バガヴァッド・ギータの詩句の中に、常に無限の勇気を生み出す尽きせぬ源泉を見出した」と。
私は、住職から坐禅会で学んで来た、ギータ(前田行貴訳)の本をパラリとめくったら、偶然、6章17項が表れた。
「苦は貪欲や執着や前世・過去の因縁に起因するが、人間はこの世で修行して、更に高い霊性を目指して向上するため、自ら苦難の世界に生まれ来ている。苦難は、その人に相応しいものとして、またその人のカルマ(業)を消滅させんがために訪れているのである。」
ガンジーと住職の声が聞こえる。
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