人生の想い出のシーンで見た風景の共有、
先日、休日の早朝、NHK短歌で聴いた、歌と風景が、鮮やかに私の心に残っている。
何十年も、連れ添った、仲のよい歌人どうしのご夫婦の歌。
歌人・今野寿美さんが30年前に歌った句、「珊瑚樹の とびきり紅き 秋なりき ほんとによいかと 問われてみたり」
夫の歌人・三枝高之さんが30年後に歌った句、「珊瑚樹の とびきり紅き 秋なりき この世に 二人が 知る紅さなり」
これは、親子や兄弟、親友どうしでもよい、人生で出遭った大切な人と、一緒に見た光景の鮮やかさを歌った句であると想う。
人も風景も、感動が強く心に残れば、時間も空間もない。その時、現実の寂しさは消え、光に包まれる。
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