主張の度合い、自己から遠ざかる度合いが、修行の度合い
「自分が主張しなければ、世界は整っていることに気づく。」
住職は、15歳から修行して来て、以来約50年。徐々に世界が違って見えて来たことを述懐された。
子供であるほど、自己の存在を主張するもの。修行とは、自己の主張を薄め、宇宙と一体化して行くようなものと私は感じる。"自己から如何に遠ざかれるか"が、修行の度合い。
住職の言葉は続いた。「誕生・維持・破壊」、「開と合」、「陰と陽」、「種子と樹木」、全ては一体のもの、セットのもの。
種子は原因、微妙、繊細なもの。 樹木は結果、粗雑なもの。
始まりと終わりは類似している。
破壊とは、原因に返って行くこと。死とは、原因に復帰すること。別の形式になっただけ。
生まれ代わり、死に代わり、繰り返される宇宙の営み。まどかなること大虚の如し。
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