虚空世界の静寂、
私は白隠禅師の虚空世界の歌が好きである。住職から聴いて、とても気に入っている歌。
「闇の夜に、鳴かぬカラスの声聴けば、生まれる先の父ぞ恋しき」
「片手の音を聴く」ような世界、永遠にして安らいでいる虚空世界の静けさに酔う。
身体は生命ではない。身体はあってよし、無くてもよし。それが虚空世界。
この世を必要としない。あの世も必要としない。生死を必要としない。生ぜず、滅せず。
江戸時代の当時、白隠禅師のこの歌を聴いて、声を出して大笑した老婆がいたと云う。私も、その場面に加わりたいと思う。
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