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May 06, 2011

遠藤周作展、神奈川近代文学館(2011年5月)

昨日、神奈川近代文学館で開催中の遠藤周作展へ行き、彼の精神性に衝撃を受けた。沈黙する神への不信感の果てに、彼は遂に、「神は、苦しむ者と共にある」ことを知る。

1964年、長崎・大浦天主堂そばの資料館でみた踏絵によって気づかされ、代表作「沈黙」を書いたと云う。多くの人々に踏まれ、摩滅した踏絵の有様には、自らがどんな苦しみにあっても人間の傍らを去らないキリストの姿があったと。

「神は、人生において罪の痕跡を遺して、常に人間に話しかける」。著作「私が棄てた女」は、勝組の男が自分が棄てた負組の女に対し感じる、どこから来るともいえない寂しさを表現していると云う。それは、私が棄てた女を通して。私が棄てた"キリスト"を描いていることを知り絶句した。

「愛は、真面目で、暗いものです。」、「そしてその暗さを突き抜けるのです。」

1996年10月2日、四谷での葬儀の出棺の時、どこともなく、群集から、「遠藤さん、ありがとう」の声があがったと云う。

そのような遠藤周作さんを、当時の私に理解する力が無かったことが、悔やまれるが、今こうして、遠藤周作さんと精神世界で邂逅出来たことに、救われたように想う。

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