「100万本のバラ」のシーンから、
100万本の花を、恋した人に捧げたいと云う歌は、私にとって、とても好きな歌の一つである。
この100万本のバラを捧げたい人とは、希望が叶う訳でも無く、一人寂しく歌う結末に、私は、人生の深い味わいや、人生への啓示、人格の向上のきっかけとなる気づきが、生まれて来るようにも思う。
もし、100万本のバラを捧げて、ハッピーエンドに結ばれて、細かいすれ違いを経て、その時の感動を、憎たらしく想い出す事になったとしたら、100万本のバラは、もはや喜劇の勘違いソングになってしまう。
悲劇と、世に云われる事は、決して単なる悲劇では無く、人生を輝かせてくれる、感動的な人生のための舞台装置のようなものだと思えば好い。悲劇も、成熟した人生には、決して悪いことでは無い。
Comments