30分の1に下落したドル
先日、副島孝彦氏の講演を初めて聴いた。副島氏の過激な経済評論の著書を、よく店頭で見かけるが、過激過ぎて、詳しくは読んだことは無い。
驚いたのは、彼が、案外、ユーモアたっぷりの人間であったこと。漫談風の講演にも聞こえて、深刻な題材の話なのに、私は時折大笑いしながら、聴いた。
でも、私が、ハッと驚いたのは、ドル下落の歴史のことだった。第二次世界大戦終結期の1944年、ブレトンウッズ体制(IMF体制)が発足、金1オンス(31グラム)が35ドルと固定された。つまり、金1グラムが約1㌦だった。
それが、今は、金1グラムは約1000㌦。約30分の1に価値が下がったドル。1971年ニクソンショック(金ドル交換停止)以来、青天井のように増刷される米国通貨は価値を落とし続けている。
30分の1に価値を落とし、これからも更に価値を落とし続けるドルに、世界経済は、新たな基準作りが必要になる。私達の時代も、大きな歴史的転換点の真只中にいることを思った。
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