「いくたびも 雪の深さを 尋ねけり」、子規庵訪問
昨日は、午前中、神奈川いまむかしガイドの会に参加。東横線・大倉山駅界隈の散策をした。江戸名所図絵にある、師岡熊野神社(723年創建)、江戸時代の獅子ケ谷村の名主・溝口屋敷(豪農屋敷)を初めて訪れた。地元にこんな場所があることを知らなかった自分に驚き。熊野神社前の池にある石灯篭は、江戸名所図絵にも描かれ、まるっきり同じ位置にあり、その発見が、何故か嬉しかった。
午後は、東京シテイーガイド文学グループの行事に1年ぶりくらいで参加、昨日は憧れの谷中・根岸・千駄木を歩いた。子規庵には感激。戦後に再建されたとは云え、正岡子規が病床で眺めた庭のへちまが、当時を偲ばせ、ジーンと感じるものがあった。「ここは冬景色もいいですよ」とボランテイアの解説の方が教えてくれた。絵葉書の雪景色の子規庵の佇まいは、冬の寒さの情景と共に、昔の日本の質素な暖かさがあり、心惹かれた。その1枚の絵葉書には、子規の句「いくたびも 雪の深さを 尋ねけり」とあった。その絵葉書は、私の想い出の宝として、購入した。
その後、漱石、鴎外など文豪のゆかりの地も散策。私にとって、嬉しかったのは、山岡鉄舟が維新に殉じた人を弔うために創建した寺"全生庵"訪問だった。 「晴れて好し 曇りても好し 富士の山」、彼の言葉は、今では、私の人生の指針。私は、小雨の中、傘を置いて、深々と彼の墓に一礼した。
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