「他人のままで、そばにいて」
新宿の哲学カフェで時々お会いする、作詞家の方が、歌で、「他人のままで、そばにいて」と云う題名の歌詞を書かれたことを、ご本人から聞いた。
「他人のままで、そばにいて」と云う心理は、私は、何故か、素晴らしい表現だなーと想った。
"引っ付き過ぎず、離れ過ぎず"、と云う人間関係は、理想的な人間関係のようにも思える。1日の6万もの想念が去来すると云う、夫々の人間には、一定の距離感覚が無いと、精神の安定は保てないと思う。
肉親のような近い人と、まるっきり縁の無い他人との、中間に属する人間関係に、「他人ではあるが、そばにいて欲しい人」と云う感覚の人がいることは、何か素晴らしい、人間の感情を表しているように思う。
"他人"と云う響きが、"そばにいて"と云う響きに打ち消されながら、人の繋がりの切なさと喜びのミックスしたような、何とも云えない味わいを出している。そんな言葉に出遭ったことを想い出す。
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