芸術家と云う病い
芸術家に対して、これでもか、これでもかと思うほど、人間の煩悩・執着を描いて、何になると、私は思うことがある。それだけ、バランスを欠いて、生きて、さぞ苦しかろうと思う。
人の持つ煩悩・執着も、バランスを保ってさえいれば、本能として、生きて行くために役立つもの。
相対立する煩悩・執着を、均衡したシーソーのように保っていないと、偏った煩悩・執着は、苦しみの度合いを増していく。自然界は均衡を保とうとする。極端は、均衡に帰ろうとする。
一つの偏った煩悩を、描き尽くしても、それは病的でしかないと思う。
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