中南米の調べ、そして詩、マリオ鈴木さん
昨日は、感動したことがある。ギタリストのマリオ鈴木さんの詩と演奏である。
詩"遠い灯り": 「母を恨むでもなく、父を恨むでもなく、宿命と云う足かせを、天は私につけたのだ。 真っ暗な部屋を 出口は何処かと まさぐりはしても 幼な子に 分かるはずもない。 自分で灯りを ともすしかないことを知らされた幼な子は 一点の針の穴の 灯りでも そこが出口ではなかろうかと さまようのみです 遠い灯りを求めて 」
この詩の朗読の中で、中南米のフォルクローレギターの演奏が流れる。 彼のギターは、その哀愁と生きる力とを、静かに、しみじみと歌いあげている。これは、感動せずには聴けない、精神の奏でる調べであった。
私は、詩集を読み進んで行くと、途切れ途切れに休まなければ、涙で曇って読めなかった。
彼の作品は、自作ばかり。彼は、彼の人生を歌いたく、彼の真実をこの世に残したいのだと思った。彼は、見ることの出来なかった両親を、音楽の中に見出し、彼の詩は両親に語りかけてるのだと思った。昨日のマリオ鈴木さんとの出会いは、何気なく不図訪れた、感動の出会いだった。
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