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August 26, 2009

頼り、頼られる幸せ、そして巨大な不安

人は、頼り、頼られる人の存在に憧れる。それが幸せのようにも思える。頼る人が、この世から消えた時、頼ってくれる人がこの世から消えた時、精神的に立ち直れない程落ち込むこともある。その後の人生の意味を失うこともある。

配偶者が亡くなった後、悲観し後を追って自死される人の例など思う。また、明治天皇崩御の時の、乃木将軍の殉死、奥様の殉死なども想起する。それは、病的な愛に思える。「頼る幸せ、頼られる幸せ」の中に潜む、巨大な不安におののきながら生きて来られたことだろう。江戸時代の心中の情景まで浮かんで来る。

釈迦は、弟子たちに、「私に付いて来るな」とさとしたと云う。

残された人が、精神的にも自立して生きて行けるように、導くのが大人の愛。いつもくっついて、甘える人間関係は、子供の時の名残。その人が消えても、愛する人に、力強く、明るく生きて行ける術を教えてくれる人こそ、崇高な愛。

私は、母が死んでも、父が死んでも、力強く生きている。「私について来るな」と、愛情いっぱいに、遠くから見守ってくれている存在、それが私に力を与えている。

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