規制緩和・民営化のかげり
市場は自ら均衡に向かう性質があり、市場参加者達がそれぞれに自己利益を追求することで、共通利益が最善の状態で得られると云う市場原理主義は、幻想であったことに世界は気づきつつある。
自由主義・市場主義を標榜・実践して来た米国が、自らのシステムの中から、サブプライムローンと云う劣悪な不良債権問題も引き起こし、世界を混乱に落としいれようとしている。
過去、金融危機を回避して来たのは、金融当局の介入であった。市場主義だけでは、金融工学を駆使した、金の亡者達から国民を身を守ることは困難でもある。
民営化でも、官営でもない、そんな機械的な制度の問題ではない。結局は、行動する人間の品格や徳の高さに依存しているのだと思う。
官への不満が充満して、民営化を解決の旗印にしたことが、余りにも単純な世論だったことに気づくこのごろ。
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