練炭と炬燵の朝
今朝は、まだまっ暗い早朝に、大昔の朝を想い出した。練炭に火をつける為に、新聞紙に火をつけ、下から熱する情景。練炭は、炬燵にいれる七輪用に毎朝、火を起こしていた。七輪の下の方に、空気を調整する窓がついていた。
炬燵は、みんなの朝食の頃には、少し暖まっていた。
あの時の、白い七輪の色、冬の朝の空気の冷たさ、家族がそれぞれに、もくもくと、自分の役割を感じながら、朝から何かの作業に従事していた。
私は、自分が起きて早朝、両親の布団の脱け殻をみると、既に働き始めている姿に、いつもすごいなーと思っていた。両親が遠い世界の、とっても偉い人のように思えた。
大学入試で上京した時に泊めてくれた先輩は、千駄ヶ谷の新聞配達屋さんの下宿で、私が起きると、もう布団は脱け殻で、新聞配達に行っていた。あの時、私を泊めてくれて、ご馳走してくれた先輩の笑顔を、私は一生忘れない。
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