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September 09, 2007

建築家・伊東豊雄さんの講演

先日、大手町興業クラブで、建築家・伊東豊雄さんの講演を聴いた。彼は、現代社会の経済・情報の効率の為の幾何学的形状の建築、即ちビル・マンションに、対峙するかのような、自然の持つ経済・情報的には極めて不効率な、自然を模した建築に憧れている。

新幹線は目的がはっきりしている乗り物。時間・目的地・スピードなど。だが、彼の話を聴いている内に、人生や自然は、何だか分からない漂うような時間・空間があると確かに私は思った。

自然界には無いまっ平らな平面の床のオフィスや、自宅の床に住み、角ばった間取りに住み、慣れて来たが、遺伝子は、洞窟や、木の上の家に憧れる人間。地面も丘のようななだらかな曲面も楽しい。ウサギみたいだ。洞窟から灯りを見るような、隠れ家のような棲家にも憧れる。

伊東豊雄さんの建築には、自然界の中で、外にいるのか中にいるのかが分からなくするようなものがあると云う。仙台のメデイアテイークと云う市民集いの施設?、表参道のトッドハウス?と云う靴屋さんのビル とかあると云う。

台湾台中に2009年?完成予定か、彼のコンサートホールは、圧巻だ。彼の説明に、彼の芸術的な建築における表現力に驚いた。私にとっての印象は、モグラの穴の集合体のようなものの大建築で、世界でも歴史に残る、不思議な建築になると思う。そして、彼も、禅の修行のように、自然・宇宙についての悟りに近づいて行くのだろうと想像する。建築家の幸せは、自分の心の変遷・高揚など自分の人生を、建築として後世に残せることだと思う。今後、私は、彼の建築を見て回ろうと思った。

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