へぎ板の美、漆工芸
昨日、日曜美術館で漆工芸家、角偉三郎のことを知った。
家庭のまな板よりちょっと小さめの大きさの、自然にたわんだような、歪んだ木の板を皿替わりにして、その上に寿司をのせてある光景をTVで見た時、思わず、「わっ」すごいと思った。のっている"にぎり"が何十倍も美味しそうに、将に"和の美"を見る思いがした。
軒下に捨てられているような、ぼろい歪んだ木の板に、美を見いだし、漆を塗り、寿司を載せる"へぎ板"を創った芸術家。自然の木の板に、透明っぽく、かつ茶色っぽく塗られた漆が、和の品格を醸し出し、将に感動であった。
これを"へぎ板"と云うことも初めて知った。真っ直ぐのまっ平らな、機械的な寸法の木の板なら、感動は無かっただろう。 新たな美の世界に気付かせてくれた角偉三郎に感謝した。
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